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昨年の秋に鶴見文化センターサルビアホールギャラリーを使えることに決まり、壁の大きさを見た時に日本の昔の絵巻物のようなものを作ろう、と思い立った。 源氏物語みたいの。右から左へと時間軸が流れ、ところどころに雲が沸き立ち、時間だけではなく空間も見事な展開を見せる。あんなものを。 今年に入って数年間精神的にも身体的にも山あり谷ありだったものが客観的にとらえられるようになったため、自分にとってのその数年間の精神の時間の流れを描こう、と考えた。 といっても、特に壮大なものにしようと思ったわけではなく、わたし自身の総まとめのようなもののつもりだった。 だから、内容的には重たいけれども、絵の中にはわたしの今まで好きで描いて来たモチーフやら、単に構成的に見てピンと来たものや線やらをあまり考えずに描くことにした。 壁は9メートル。その中に5メートル、幅1メートルの木版画の紙を貼り、下半分を絵巻物風な風合いの土佐の三椏紙を使って現実の世界とし、上半分を天空の世界とした。 上半分の天空の部分は、わたしにとってはとても重要だ。よくわたしはずっとずっと上の方からわたしをめがけて何かが落ちてくるような気配を感じているからだ。 それを表すために下半分の世界とところどころ繋がるような線を描いた。 完成の数日前に今回のメンバーの時任さんに壁に貼るプロフィールを送らねばならなかった。彼女がきれいに作ってくれることになったのだ。急遽推敲無しで今回の想いを書いてメールした。 以下がわたしのプロフィールに書かれた文章だ。 『今回はいつもと違う素材「塩ビ版」を使用し、いつもと違う技法「ドライポイント」でほとんどを制作し、 いつもと違う和紙「三椏紙」を使用しました。 東北・関東大震災の前までに9枚つづきの絵巻の5枚目までを制作しました。哀しみに満ちた人々が嵐の海に船に 乗り込んでいます。導かれて進むと行く手に不条理な黒く、大きな何かを目の前にします。とても怖い。 けれどもどうしてもこれが描きたかった。 しかし、そのあとの4枚は希望に溢れたものになるはずでした。けれども、実際にわたし自身が感じたあの地震の恐怖から、簡単に「希望」 などという言葉を発するわけにはいかない、と感じました。急遽その後の4枚の下絵を廃棄し、改めて 喪章をつけてこそ得ることのできる未来を描こうと決意しました。 工房が一時閉じられたり、緊張を強いる放送を見ることで作業は思うように行きませんでした。けれども、 最後まで描ききることにこそ、今回のわたしの作品には意味があると思い、手直しをいっさいすることなく展示するに至ったことを、 残念である、と思うことはありません。この気持ちは今後も持ちつづけるものであり、制作もここで終わるわけではないからです。』 下半分の部分を順番にご覧くださいませ。右から見ていきます。制作の日付も入れました。 大きさは縦43.5cm 横53cmの塩ビ版の2版刷りです。 9枚の絵と解説はメインサイトの日記に並べてUPしましたので、そちらをご覧ください。
by eggdance
| 2011-03-31 01:16
| 作品/art
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