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5月の展覧会『Lace Remember』まで1ヶ月をきり、あと5作くらいできれば良いのだけど、レースを描くのは思いのほか時間がかかりまして、用事もいろいろ入ってしまっているからしてどこまでできるのかかなり無口になっております。
今朝は9時半からスタジオに入り銅版腐食1時間ほどを2枚。それからそれから〜 そんな中きょうは版画友達MさんにBunkamuraでやっている『ボッティチェッリとルネサンス』の特別内覧会のチケットを頂き休館日に一緒に見てきた。 ![]() ルネサンスはメディチ家の時代だ。お金が入れば美しい豪華なくらしができる。わーい、楽しいなあ〜〜!!! ボッティチェッリの美しさは比類を見ないが、ほかの絵画でもわかるように凝りに凝った工芸、衣装、髪型等々ため息が出るばかりだ。それにしてもボッティチェッリの人物は現実にはありえないプロポーション。絵だからそれでいいんだけど、しっかりとした筋肉は女性的とは言えない。が、それでも肉体の美しさは伝わって来るのだな〜 メディチ家はおもしろい。そして随分昔に読みまくった塩野七生さんのイタリア関連の小説、歴史物はたまらなく面白く、1冊が終わる頃には「もったいない〜」と思ったものだった。写真の本はルクレチア・ボルジアら4人の壮絶な話。おもしろいよぉ ![]() それからMさんを誘ってBunkamura隣にあるギャラリー『アツコバルー』へ行ってきました。 ここで声を大にして言いたいのですが、ここはイイところです!しかし、個人的にはみんなに知られたくない。わたしがひっそり行っては楽しむところにしたいのだけど、きょう行ったらスタッフの人が「もっと知られたい、来てほしい、若い人にとってとてもいい場所のハズなのに〜」とおっしゃるのでありますよ。その気持ちもわかるから、やっぱりもっと知っていただき足を運んでほしいな〜と思うのでありまして、そんなわけできょうはブログに書くのであります。 500円払って入るギャラリーです。今はあの野又穫さんの展覧会をやっています。アツコバルーでは何回かやってますね。2013年に町田版画美術館で大々的な展覧会を見ました。いや〜〜〜〜空想の建物はゾクゾクっとしますよ。あそこで見たような超デカい作品はありませんが、結構たくさんありますし、リトグラフも(あとで手を加えていておもしろい)たくさんあります。500円はドリンク代です。アルコールもありまして、昨年はここで夏にホドロフスキーの原画展をアルコール飲みながら見ました。カフェなんかにいってしょぼいボサノバとギャルの話聞かされるよりもずっと良いです。 ![]() きょうは紅茶を飲みながら野又さんの図録をめくりながら、スタッフの方と話ました。アツコバルーさんはあのピエール・バルーの奥様です。わたしの知り合い関係は音楽関係と美術関係が入り乱れているのでして、ピエール・バルーといえば映画「男の女」のあの渋いフランス人俳優ではあるけれど、アルバムも出しているわけでサラヴァというレーベルもやってる人でサラヴァ東京を作った人でもあるということがまず認知されているのであります。が、その奥様のアツコバルーさんがもともとキュレイターだったのではないのに何故ギャラリーを始めたのか、ということがきょうわかって、とっても感銘を受けたのでした。(でもって、実はわたしはピエール・バルーのアルバムも持ってますが、サラヴァ東京にはまだ入ったこともないけれど、アツコバルーには数回訪れているというわけで、不思議なもんだなあと思います。) ここで見られる展示は野又さんもホドロフスキーも社会性がある。メッセージがある。つまりそうゆう人を選んでいるんですね、アツコバルーさんは。ギャラリーを始めるキッカケ、それはやはり東北の震災だったそうです。震災のあと、今メッセージのないものはダメだ、メッセージを込めた今を生きているアーティストの展示がしたい、今の若い人たちにそうゆう作品をたくさん見てもらいたい、メッセージを発信したい、だったら渋谷で、だったら気軽に入れて一回りしてハイおしまい!ではなくゆっくり見られるようにカフェのようにしよう!という意図だったそうなんです。 野又さんも震災のあと「建物ってなんて脆いのだろう」と思ったそうだ。空想の建物ではなくて渋谷の様子を描いたものは、もろくも崩れ去る街を描きとめておこうとしているのかもしれない。オリンピックが決まってどんどん建物が壊されていく。天災なら仕方ない。でもなんだかなー。古いものを直して機能はアップさせ建物の歴史を大事にする、という具合にできないものか。工事をする会社の恩恵など、わたしには関係ない。 山口晃が今水戸美術館で展示制作している桐生の街並みの作品がすばらしい。日曜美術館でみただけだけれど、巨大ショッピングモールの壁があり、その中には昔ながらの商店街が並んでいる。人々はショッピングモールだと思ってどんどん中に入っていくのだけど、中はシャッター商店街のままになっている、という絵だ。外側に惑わされたくない。わたしは個人商店が好きだ。同じ顔をしたショッピングモールが嫌いだ。痛烈な批判精神とメッセージが込められていてすばらしいな、と感じた。 アツコバルーはビルの5階なので、なかなか見つかりにくいかもしれないし、「え、500円とるの?」なんて言う人もいるみたいです。ギャラリーに入るのには必ず入場料がいると思っているあまり絵を見にいくことに慣れてない人たちがいれば、ギャラリーはどこでも無料で入れるところ、と思ってる慣れた人たちもいる。どんな風に見ても良いと思う。わたしはここで絵を見ながらゆっくりお茶できるのはいいな、と思う。この近くでカフェ難民になったらここへ行くのが一番良い。 そして友人と別れて一路スタジオへ戻りまたまた銅版腐食の続きを2点。次の下絵を少し。
by eggdance
| 2015-04-20 22:09
| 単なる日記
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Comments(2)
こんにちは。
私も、とルネサンス美術やボッティチェッリが好きなので楽しく拝見しました。Bunkamuraザ・ミュージアムに『ボッティチェッリとルネサンス』展では、日本でボッティチェリの作品を見る機会は少ないですが、今回は欧米各国から今まで類がないほど数多くのボッティチェリの作品が集められ、初期から晩年までの彼の作品を比較しながら観られることができ、大変良かったと思いました。 私もこの美術館展で鑑賞したボッティチェリの絵画の感想と、フィレンツェ・ルネサンス絵画の盛期ルネサンス絵画の違いなどについて考察などをブログに整理してみました。一読いただき、ご意見やご感想などありましたらコメントいただければ幸いです。
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ありがとうございます。
さきほどブログを拝読させていただきました。 わたしもボッチチェッリは昔から気が遠くなるような美しさで好きでした。絵を描く者としてはサヴォナローラ心酔以後の作品は痛々しくて仕方がありませんでした。確かに心酔はしていたのでしょうが、同時にまったく逆の罪「同性愛』の嫌疑もかけられていた(わたしは絶対そうだったと確信してますが・・・良い意味でです!オスカー・ワイルド的な美意識を好意的な目でみています。)わけで、せっかく男も女もない自由な空気を謳歌していたルネサンスで生き生きと才能を発揮していたボッチチェッリなのに、捕まることの怖れも絶対にあり、右脳と左脳のバランスがまったく乱れてしまっただろうと思っているのです。 晩年の作品の人物は彼の思っている「生」に満ちた美しい「人間」ではなくなっていて、筆を置いた気持ちも痛いほどわかります。「こんなのを描くために生まれてきたのではない」と思ってた!!とわたしは勝手に考えてます〜 まさにルネサンスの盛衰そのものを体現したすばらしい画家ですね!晩年はかわいそうでしたが。 わたしがいつも参考にしているのは大昔出版されたNHKの「フィレンツエ・ルネサンス」全集です。6巻中、ボッチチェッリ中心の第一回配本とフラ・アンジェリコ、リッピなどが載っている第三回配本だけ買いました。解説もくわしくて、ずっと大事にしている資料本になっています。お持ちかもしれませんが、もしお持ちじゃなかったら、ぜひご覧になってみてくださいませ。1991年のもので、解釈もかなり変わってきているかもしれません。
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