「PASSIONS」の次は『VEXATIONS』サティの”世界で一番長い曲”に参加しまーす

　５月１７日は日向堂『Lace Remember/版画と手漉き和紙の３人展』の二日目で版画ワークショップがある日でもあり、ERIK SATIE/エリック・サティの誕生日でもあります。
　ワークショップは定員に到達したもようで、お茶しながら楽しくやろうと思います。展示は普通に見ることができますし、この日は３人全員在廊していますので、みなさんワークショップの見学もしながらぜひお寄りくださいませ。
　さて、エリック・サティの誕生日には毎年サティのピアノ弾きの島田璃里さんが毎年『Café de Satie　ハッピーバースディ　ムッシュウ　エリックサティ』を企画しています。根津美術館隣りのMFYサロンです。

今年は『Vexations／ヴェクサシオン』。８４０回繰り返すんですよ・・・

　で、わたしも今回璃里さんに声をかけていただき参加することになりました。
ピアニストだけではなく編集者や写真家、舞踏家、作曲家、歌手が参加。朝１０時から夜の１０時まで、アントニン・レイモンド設計のサロンで入れ替わり立ち代り５２拍のフレーズを８４０回終わるまで弾きます。カウントをとる人も含めて３０人くらい？

MFYサロンのサイトで、チラシのPDFが見られますので、出演者等ご覧になってくださいね。

出入りは自由。お酒も軽食も自由。しゃべっても自由。そうです！だって「家具の音楽」作ったサティですも〜ん！
　ウィキペディアによると『世界で一番長い曲』『作曲者のノートには「このモチーフを連続して840回繰り返し演奏するためには、大いなる静寂の中で、真剣に身動きしないことを、あらかじめ心構えしておくべきであろう」と書かれている。』とのことですが、もしも一人で演奏するのであれば、トイレも空腹も我慢して頭の中でカウントもしなければいけないので、そうゆうことになるのでしょうが、これまでの公演履歴ではジョン・ケージが１９６３年初演で１０人のピアニストで４、５時間。日本では１９６８年に石井真木さん湯浅譲二さんら１６人で１２月３１日昼から年越しに演奏、とありますから、１２時間くらいかな。ケージの時は結構速度が速かったんでしょうね。島田璃里さんは何回かやっているハズで、大きなキャンバスを立てて、カウント印を押していくみたいです。ご主人でパフォーマーの浜田 剛爾 (はまだ・ごうじ)さんが準備を手伝っていたので、まさに現代音楽と現代アートの試みとなっていたのだと思います。

　わたしは日向堂に１８時まで在廊。そのあとこちらへ向かいます。多分２０時ころ到着して２０時半ころから挑戦いたします！

　そんなわけで毎朝スタジオに展覧会のための版画制作に出かける前に１０回ピアノ朝練中！！！

LFJの「PASSIONS」の次は奇しくも『VEXATIONS』となりました。

よかったら体験しにきてくださいね！

　そういえば、７月にはBunkamuraで『エリック・サティとその時代展』がありますね。
サティとこの時代のパリに関しては大きな展覧会が何回かあって、だいたい切り口は同じですが、魅力的な時代なのでどうしても行っちゃう。また行くでしょう。以前、ユトリロの母シュザンヌ・ヴァラドン（唯一の恋だった）の髪の毛が紙に留めてあったのが展示されていて、涙なのか、少し滲みがあった。あんなサティ、こんなサティ。サティは変わり者のように言われてますが、近所の子どもたちを支援したり、とってもやさしい好人物で、断然コクトーよりいいんです！（って比べるものでもないしコクトーが嫌いなわけでもないんだけど・・・）

　ピカビアとデュシャンは大好きなので、彼らとおどける映像が撮られている『幕間』の上映を期待します。また見たい。

‪#‎Satie‬