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![]() どこに感銘を受けてしまったのか・・・それは多分作品が思想的だから。とはいえ思想的な部分とそんなものは関係ない、という部分とが交互に押し寄せてきてどう考えて良いのか難しくなってきたあたりに、芸術家のおもしろさを感じたのかもしれない。 繰り返し使用されている壺や缶。最後の部屋で見られる映像で、モランディのアトリエにそれらは埃をかぶってひしめき合って並んでいるのだけど、それらは展覧会をじっくり見終わった観客にとってはかなり有名になったスターたちにしか見えない。 「スターが並んでいる!わー知ってる知ってる、あの壺、あのペルシャの置物」etc. そのスターたちをとっかえひっかえ並び順を替える。モランディはさしずめ映画監督なのだろう。 最近もう図録は買わないことにしているので解説ではどう書かれているのかわからないけれど、20年代くらいまではキリコらと交流があったということで、その頃までの静物画はきっと「モノ」はもうモノではなくて、色であり構図の要素であり空気であり、立体でもなんでもなかったのだと思う。 意図的にぼう〜っとなってモノを見つめていると、ある時点からモノを見つめていながらすでに周りとソレは一体化され、輪郭線がなくなり単に微妙な色の差があるというだけの平面に見えてくることがある。モランディの静物画には、ある作品はそんな具合に見えるものもあるし、それが水彩画になったら、さらに単なる影のみになるのが、なんだか良くわかる。 わたしは子どものころから良く走る車の窓から目を細めて焦点を定めずにわざとぼんやり見ることを楽しんでいる。風景は色の波にしか見えてこなくなるソノ快感。一種の恍惚感に襲われる。 静物もそうやってみているともうそのモノ自体には何の役割も見えてこなくなる。それはそれでおもしろい。けれども、モノが好きなわたしはモノへの愛のために・・・スターたちの個性を活かしてあげたい、描いてあげたい、と思うこともある。そのどちらもわたしは好きだ。モランディもそんな風なのではないのかな〜と勝手に思っている。ある時は監督として駒のように扱うのだけど、ある時は愛らしく描いてあげる。 どっちにしろ単に美しい均整のとれた絵だけを求めているわけではないことは確かだ。 このポスターの作品はどうだろう。スターたちがバランスよくそれなりに個性をださせてもらっていながらも結局は画家の手の内にあるという意思を感じる。この作品があのイタリアの当代きってのテノール歌手パバロッティのコレクションと知って、そこでまた感銘を受けてしまった。あのイタリア式の明るく朗らかな発声をするパバロッティはこの絵をどこに飾っているのだろう。寝室だろうか?休む時にこれを眺めてジックリとその日の自分のことを考えるのかしらん?それともピアノの横の壁だろうか?練習をしながら内面を見つめ、「感情と抑制」をこころみているのかしらん。 スクリーンでの紹介の中にモランディの制作中の画像が何枚か差し込まれていた。そのすべてで彼はスーツ姿だ。190センチの長身で、生涯独身で、アトリエの周辺以外に興味がない人。。。こうゆう人が素敵・・と思ってしまうわたしは見終わったあとにすでにこの人を描こう!と決めたのだった。 映像の中で、1枚だけスーツのジャケットの左側だけ油絵の具でベタベタになっている写真があった。あれは、絵を描きながら右手で持っている筆の先をジャケットの左側で拭いているとしか思えない。作業着ではなくスーツで静かに淡々と同じモノを描いている姿はすばらしいというか狂気寸前というか。しかし思想家として考えれば、しっくりする。 ![]() ![]() あ、最終的に見た目?? すみません。
by eggdance
| 2016-04-03 23:10
| 作品/art
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