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2ヶ月半楽しみすぎて、気がつけば今年もすでにお尻に火がついてしまいました。楽しんでいた昨年の11月末〜年頭は、誘われたら絶対断らない主義を貫き、友人たちのバンドのライブや美術館や個展、グループ展などに行き、家の掃除を丹念にし、レコードプレイヤーを新調したので嬉しさのあまりマツモト氏の古いレコードをバンバン聴いていた。一番感じ入ったのはスティービー・ワンダーでありました。『The Secret life of Planto』2枚組ですが、飽きさせない。美術館ではラスコー展とクラーナハ展がすばらしかった。あとはもう忘れてしもたですわ〜 さて、昨年だったか・・・好きなモノ3つを選ぶという楽しいお話を二ついただきました。3つというのは何なんでしょうね。一つは昨年に引き続き西荻窪のFALL恒例の『2016年の3つの物』。昨年買った物の中で「コレは!」というものをいろんな方が紹介しています。すでに8人の方の『3つの物』が紹介されていますので、見てみてね。わたしのはまだですが、紹介されている物の中で一つどうしても欲しいものが見つかってしまいました。ちょっと金欠のため我慢中。わたしのがアップされたら、再度お知らせします。 きょうアップになったのは、金沢の素敵な本屋さん『BUH』の企画です。 50人の犬好きの人たちによる犬にまつわる本3冊の紹介で、BUHの中でそれらの本が並び、購入できるそうです。たのしそう!!!金沢21世紀美術館のそばみたいです。初日2月17日はオープニングパーティもあるそうです。お近くの方は是非行ってみてね! 50人。150冊の紹介になりますね。すごいですね〜同じ本がかぶったりしてないかしらね。。。わたしのはかぶってないと思うのだけど、ドキドキ。展示の場所には短い紹介文しか送ってないので、ブログで詳しく書こうと思った次第です。 とはいえ、話をいただいた時にはヴァージニア・ウルフの『フラッシュ』しか実は思い浮かばなかったのでした。この本は犬が出てくることに関係なくわたしにとっては好きな本10冊の中に入る・・・と思う。ヴァージニア・ウルフが好きなのだ。重く苦しいことも軽妙洒脱に文章力を持ってねじ伏せ、冒険心に富み、威厳に満ち品がある。『フラッシュ』に出会ったのは実は地元の図書館の子どもの絵本コーナーだった。今思えば、ちゃんとメモしておくべきものだった。ここで見たものは『フラッシューある犬の一生』というタイトルの絵本仕立てのもので、その後図書館が綺麗に建て変わったら、もう無くなってしまい、その後一所懸命調べたが絵本仕立てのものは見つからなかった。そんなハズはないのだが・・・・。結局普通の形の本しかもう見つからなくなってしまっていた。中のイラストはヴァージニア・ウルフの姉が描いている。とてもラフな線画で、これも素敵なのだ。内容は英国実在の病弱な女性詩人ブラウニングの元で一生を過ごしたイングリッシュ・コッカースパニエルのフラッシュの物語で、フラッシュの生き生きとした感情の描写とともに、ブラウニングの半生を描くという、高等技術で表されている。実際にウルフ夫妻はイングリッシュ・コッカースパニエルを飼っていたが、デレデレな犬好きの気持ち悪さは無く、少し距離を置いた可愛がり方をしていたようだ。こうゆう人の文章・・・なのだ。匂いの描写が実にいいです。クンクン 犬の本はこの本だけで十分だと思っているので(死ぬものは絶対に読まない)、ほかのものがなかなか思い浮かばなかったのだが、数年前に読み直したアガサ・クリスティの『ヘラクレスの冒険』の中にとっても好きなものが入っていたのを思い出した。この本はいわゆる「ヘラクレスの12の難業」になぞらえた短編集になっている。エルキュール・ポアロのエルキュールとはラテン語読みにすると「ヘラクレス」になる。ポアロは引退の前に12の事件を解決する、という話になっている。その最初の「ネメアの獅子退治」に実は犬が登場するのであります。このお話は残念な殺人もなく、決着もスマートで大好きな話なのだ。獅子にちなんで登場するのはペキニーズだ。ペキニーズの名前の由来は北京だ。この犬は紫禁城内で英国軍が発見して本国に持ち帰り、ヴィクトリア女王も飼っていたとして有名だ。19世紀後半にヨーロッパに入り、座敷犬として貴族にもてはやされたわけだ。よく貴婦人が抱いている肖像画がある。ほかに貴婦人に抱っこされている犬で有名なのはパピヨン。我が家のワンコです!!パピヨンはポンパドール夫人も飼っていて、仕事としては貴婦人の手を温めること、となっております。我が家のパピヨン「チイちゃん」もわたしのそばにいつもいて、温めてくれていますのよ。オホホ 狆とはまた違うのですが、狆もまた御姫様が連れている日本の代表的座敷犬ですな。三人官女が狆を牽いているお雛様セットが欲しいです!狆もかわいいですなあ〜 ペキニーズの毛並みがライオンのようであり、そこになぞらえているところも秀逸。とにかくペキニーズが非常に重要な役割を担っており、しかもその頭の良さ、大胆さがよく表されています。まさにクリスティの時代に流行した犬種なわけで、歴史的な観点から見てもおもしろいんですね〜とても短い作品ですが、愛すべき作品です。12編最後まで読んでね。最後にまたチラッと出てくるのよん。 もう1冊は、こうなったらわたしらしく英国モノで決めたい!と考え、思い出したのがジェローム・K・ジェローム『ボートの三人男』。英国の釣りの本に何かなかったかなあ、と思って本棚を眺めていて発見。そうそう、この本にはモンモランシーというしょうもないフォックステリアとともにヴィクトリア時代の男3人がボートに乗ってテムズ川下りをする話。とにかく英国的なのだ。旅に出るまでが長い。長すぎて飽き飽きするのだが、これがビクトリア時代の中産階級の男どものあり方なのだ。あーでもないこーでもない、ただただウンチクを語り、挙げ句の果てに大失敗の連続で、そこにこのフォックステリアも組んず解れつ参加しているという英国風ドタバタ。しかしながらテムズ川めぐりのロンドンの風景の紹介は、昔読んだ時よりも英国にもっと詳しくなった今のわたしにはさらに楽しく読めるようになったし、また1889年というヴィクトリア時代真っただ中の男性の立ち位置がよくわかるのも面白いのだ。男天国だ。女はつましく生きている。そんなことも考えながら読むとさらに面白いですぞ。つまらないギャグの数々。まさに英国ギャグのおもしろさ。 わたしが持っている本は池田満寿夫の装画のもので、訳は丸谷才一だ。原文のタイトルには「犬は勘定に入れません」と書かれているが、丸谷訳ではそれは表紙には書いてなくて、ページをめくると出てきます。3人と1匹のバカバカしくも真面目な旅の本をお楽しみください。英国人は犬が好きだ。それも、ウルフのようにやはり家族の一員という感じであり、デレデレとしたペットという感覚とはちょっと違うところがわたしは好きだ。 NHKで放送中の『ダウントン・アビー』で英国の貴族の館で暮らしているラブラドールのアイシスが今週12歳で死んでしまった。この家の人たちも犬に対しては「いつもそこにいる家族」という考え方で、その愛し方がわたしは好きだ。 私事ですが、サボテンの『そばにいる君』という曲の歌詞は飼っていたサモエド犬が死んだ時に作った。内容はこんな感じだ。 サボテン『つづく夢』に収録されています。いい曲なんですよ。わたしはヴォーカルとギターです。 いつもそこにいる君。死んでもそばにいる君 その匂い、気配 気づいたらそこにいる わたしは想い、そこにいる。 わたしを想い、そばにいる。 そうゆう存在だ。
by eggdance
| 2017-02-07 21:40
| BOOKS
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