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8月の前半は、日暮里にあるchatea紅茶教室にゲスト講師として招かれ、3日間、計6講座「銅版画とWillow Pattern紙芝居」を行いました。10年ほど前に作り上げた銅版画作品9枚に及ぶ大作の紙芝居を、1月に続いてやることになったわけです。何回もやっているけれど、紅茶教室の生徒さんたちだけではなく、アンティークの専門家や陶磁器を売っている方がいらっしゃる回もあったので、多少緊張。 でも、メインはわたしだけが専門の「銅版画」なので。自信をもって臨みました。 わたしがWillow Patternとどのようにして出会い、何に惹かれてここまでに至ったかをお話しつつ、このパターンがどうして今に至るまで、世界中で人気になっていて、広がりを見せているかについて、歴史とすり合わせて話しました。 手描きしかありえなかった陶磁器の絵付けの世界に彫刻師ミントンさんと銅板転写を発明したスポードさんは革命をもたらしました。著作権という考え方もきちんとしていなかった時代というのも大きな理由。 しかし「銅板転写の発明により、一気に廉価に、そして大量生産ができるようになり、貴族しか持っていなかった絵付けの食器を中産階級の人たちも使えるようになりました」という歴史書の数行で終わってしまうようなことなのだろうか? 銅版画を生業としているわたしにとっては、それは全然違うのだ! というわけで、銅版画はどのように作るのか、についても説明しました。凹版は、1枚1枚インクを詰めて、余分なインクは丁寧にふきとり、刷っていくものだ。その過程は、手描き美術品となんら変わることはなく、銅板転写の場合は、転写紙に刷ったものをカップなどに貼り付ける、窯に入れて焼く、という工程がまださらにある。 このように手間がかかっているものを、2行で済ませるわけにはわたしはいかないのだ。 確かに、手描きのように絵が描ける職人はいらない。銅版彫刻、またはエッチングの技術者が1名でもいれば、あとは職人が流れ作業ででき、誰がやっても同じように仕上がる。これは画期的だ。だって、印刷技術だもの。 みなさんにはルーペを持ってもらって、どのように銅版画の線はできているかなど、見ていただきました。みんなため息をつき、感心しきり!良カッッタ〜〜〜〜本当によかったです。奥深い銅版画の世界を少しでも知ってもらえてよかったし、このような機会をいただいたことにも感謝! chatea紅茶教室には何年も通ってジュニアティーアドバイザーというお免状だけとりまして、一応紅茶の様々な基礎は学んで知っている。さらに、3年間喫茶室をやらせてもらったため、どの生徒さんよりも実際にたくさんの種類の紅茶を日々飲んでいたので、味も香りもわかる方だと自負。 昔からアンティークも高価ではないけれど、気に入ったものはいくつか持っていて、上の写真のスポードのウィローもモダンなシェイプと明るい水色が気にいっている。これが1900年ころを言われていたのがどうも疑問だったのを、先生が調べまくってくださって、1851〜1884という短い期間だけ作られていたものだということがわかった。やはり、もっと古いものだった!すごいすごい こちらは教室にあったスポードの古いお皿。スポードの古いものは屋敷と橋の位置が左右逆になっている時期のものがある。これはわたしの推測だけれど、銅版彫刻師だって同じ版を作るのは飽きると思うのだ。ちょっと違うタイプも作ろうかな〜、著作権ないしな〜、ってことにならないかしらん?きっとそうゆうことはあると思う。わたしだったらそうする スポードの特徴として、縁模様が「バタフライ文様」になっている。これに気がつく人は滅多にいないと思いますが、蝶々というか、蛾というか、モスラがいる。 縁模様は、西洋人が中国や日本ではおなじみの「吉祥文様」を理解していなかった、という背景があったと思われ、意味不明な展開を見せる。これがまた面白いところだ。「蝙蝠」は完璧に吉祥文様で、デフォルメされたものがたとえばカステラ屋さんの福砂屋のマークになっている。デフォルメされた飾り模様はいつしか西洋風な花模様になっていく。このような地球規模の流れがこのパターンを何倍もおもしろくさせている。 教室中に紅茶に関係する作品を飾らせてもらった。上のは伊勢丹個展の時に先生が買ってくださった「二人のジョサイア」。これはジョサイア・スポードさんとジョサイア・ウエッジウッドさんを並べたもので、紅茶や陶磁器に興味のある人以外は「このオジサン誰や?」となるようなコアなものでした、どこにももう展示してなかったのだけど、今回なんとこれが4枚も売れて、嬉しいというかおかしいというか、不思議な喜びにあふれました。ありがとうございました〜〜! 今後もわたしの銅版画愛、Willow Pattern愛をみなさんに伝えたい! と思っていたら、いろいろお話をいただいているので、またできそうですよ。 そんなわけで、伊東屋個展での刷り増しと紅茶教室でのご注文も多くて刷り増しで忙しい日々でした。喫茶室が終わったのでゆっくりできるかな〜と思っていたのだけど、全然そうはなっていなくて、、、、 でも、自分のやりたい気持ちのままにやってきたことが、こうやってほかの人にも見てもらえたり、喜んでもらえたりする日々で、本当に充実しております。 なかなかブログが書けなくて、FBとインスタばかりに日々のことを載せていますので、面倒じゃなかったら、そちらもチェックしてみてくださいね。 「愛の不時着」3回目を見ながら・・・
by eggdance
| 2020-09-10 10:41
| 作品/art
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